言いたいことはそれだけか

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小規模もくもく会運営についての知見とポエム

この記事は勉強会運営 Advent Calendar 2017の19日目の記事です

adventar.org

はじめに

会社でもくもく会を運営しているが今年はついに20回を超え、ありがたいことに他社からも「御社のもくもく会パクリ 参考にしてうちでももくもく会はじめました 」と言ってもらえることが増えた。勉強会運営としてはある程度いい感じに回っている気がするので誰かの参考になればと知見とポエムを書き残しておきたいと思う。

注意事項

上記で「いい感じに回っている」と記載したが、それは健全な勉強会コミュニティを形成すると言う意味であり、採用目的(「いいエンジニアをシュッと採用したい」など)の観点ですぐに効果が出ることを期待しているのであれば、おそらくこの記事はあなたの求めているものではない。

Androidもくもく会@Rettyオフィス」の歴史

私が運営しているのは「Androidもくもく会@Rettyオフィス」というAndroidエンジニアを対象としたもくもく会である。この勉強会はもうすぐ2年ほど経つが、2年間の間に色々模索しながら形態を変えてきた。 形態によって大きく分けて3つの時期に分けられ、それぞれどのような学びがあったかをまとめたいと思う。

1. 「もくもく + 懇親会」期

そもそもこの勉強会自体は私がはじめたものではない。(第1回目は参加すらしていない。)もともと他社のエンジニアに弊社のことを知ってもらったり、業界のエンジニアと知り合いたいと言う軽い採用的な目的もそれなりにあった時期だったと思う。そのため、もくもくした後はケータリングの軽食とドリンクを提供した懇親会をやっていた。この時期の運営は別の人がやっており、私の役割は当日もくもく会のホストを務めるくらいだったと思う。ホストとして何をやっていたかというと、会の進行のみである。会の規模も定員10名程度とかなり小規模なものだ。最初に会場の案内をして、参加者全員に自己紹介と今日やることを一言ずつ言ってもらい数時間ひたすらもくもく。時間が来たら成果発表を簡単にしてもらって後は懇親会に移行する流れだ。

connpass.com

今見てみると不思議なことに第1回から参加者も豪華だ。(なぜみんな参加してくれたかは謎。)

ただ、この時期は直接的な採用の実績はなく、しかも運営側の負担が大きかった。(具体例をあげると、ケータリングの調整や平日開催だったため割と遅い時間まで拘束されるなど。)これはおそらく弊社がグルメサービスを運営している会社であり、ケータリングもかなり気合を入れる文化があったので特殊だったかもしれない。

何度か開催した後、コストがかかる・開催に関わる人の負担が大きいこと、後は現場のエンジニアが運営していないと言う理由でこの形態はやめた。特に後者は定期的に開催できない理由の大きな原因だったように思う。これはいい学びだったので、次からは主催を自分に移してもらうようにした。

2.「もくもくのみ」期

反省を生かし、この時期は「なるべく負担が少なく、かつ本当にやりたいことだけをやる」にフォーカスしていた。本当にやりたいこととは、勉強会コミュニティの運営とした。 ケータリングの発注はなし、作業しながら飲めるドリンクだけ用意していた。後は本当にもくもくするのみ。だってもくもく会だもの。ただし参加者の自己紹介だったり、何をしているかなどのコミュニケーションは取れるようにしていた。

この時期に学んだことは、「もくもく会で軽食の用意はなくても来る人はくるし、来ない人は来ない」である。あと、懇親会は苦手だというエンジニアはいると思うので、もくもく後の懇親会は逆に参加のハードルをあげている部分もあったのではと振り返って思う。

「もくもく + 質問コーナー」期

第9回くらいに転機が訪れた。

retty.connpass.com

この日は台風16号の影響で天気が荒れており当日参加者は2人しか来なかったのだが、この2人がAndroidを始めたばかりという特殊な回だった。2人とも周りにAndroidのことを聞ける人がおらず、もくもく会というよりは質問会になったのだが、それがとても楽しかった。

Androidを始めるとだいたいみんなぶつかるであろう「FragmentとActivityのライフサイクル」など、"ちょっと経験のある誰かに聞いてみたいこと"が次々に飛び出して来て盛り上がった。懇親会とはちょっと違う空気感で、ただただ技術について話すのはとても楽しかったのだ。だってエンジニアだもの。

これが楽しかったので次回からもくもくした後に「せっかくの機会なので他社のエンジニアに聞いてみたいことコーナー」を作るようになった。意外とほぼ毎回のようにいろんな質問が飛び出して来るのでやってよかったなと思う。この形態にしてから参加者の方から「うちでも同じフォーマットでもくもく会始めました」と言ってもらうことが出て来て、参加者側から見ても満足してもらえていると思っている。

他社への影響

観測している範囲で3社ほど弊社のフォーマットでもくもく会を始めてくれている。一時期もくもくコンサルでお小遣い稼ぎしたいと思ったけど、一度参加すれば簡単に真似できるフォーマットなので諦めた :P

robust-inc.connpass.com

oi-study.connpass.com

eure.connpass.com

気をつけていること

もくもく会を運営していくにあたって、いくつか気をつけていることがある。

日程について

日程はとても大切で、ポイントとしては大きな勉強会とかぶる日程は避けるという点である。potatotipsやshibuya.apkとうっかり日程を被せてしまった時は本当に人が来なかった。ターゲット層が多数参加するような勉強会が開催される日は避けた方良い。

Twitter ハッシュタグについて

「もくもくのみ」期あたりから勉強会用にTwitterハッシュタグを用意した。静かにもくもくしている中で声をあげづらいけど聞きたいことやエアコン下げてほしいなどの要望を掬うことが当初の目的だったが、意外といい副作用があった。Twitter界隈で広くエンジニアと繋がっている人が勉強会の広告塔になってくれるのだ。これは他の勉強会でも同じだと思うが、「〇〇さんがいつも楽しそうにつぶやいているので一度参加してみたかった」と言われた時は嬉しかった。

ちょっと失敗したと思うのはAndroidらしくアッパーキャメルケース (#AndroidMokuMokuRetty) でハッシュタグを作ってしまったこと。一般的に広く使われるスネークケースにすればよかった。しかも上記であげている他社のもくもく会もみんなこれに倣ってアッパーキャメルケースにしてくれておりなんだか申し訳ない。

余談だが、メルカリのAndroidもくもく会ハッシュタグは#mokumoku_android でだいぶ攻めたなと思っている。さすが岡野さん…

さいごに

これだけ思い入れのある勉強会だが、おそらく私が主催するのは多くて後2回ほどである。この記事を読んで興味を持った人がいたらぜひ参加してほしい。(募集人数は随時増やせるので枠は気にせずとりあえず参加ポチってください。)久しぶりの人もお別れ会だと思ってぜひ参加してほしい。

retty.connpass.com